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ピクシーダストテクノロジーズ、”空気は通すが音は通さない”音響メタマテリアル遮音材の開発を発表、社会実装に向けたパートナー企業の募集を開始〜遮音と通気の共存へ〜

2023.04.24

ピクシーダストテクノロジーズ、”空気は通すが音は通さない”音響メタマテリアル遮音材の開発を発表、社会実装に向けたパートナー企業の募集を開始<br>〜遮音と通気の共存へ〜

視聴触覚のデジタルイノベーションを推進するピクシーダストテクノロジーズ株式会社(本社:千代田区、代表取締役 落合陽一、村上泰一郎、以下「PxDT」)は、騒音問題という社会課題を解決するため、音響メタマテリアル技術を活用した革新的な遮音材を開発しました。
高い遮音性能と通気性を両立できる本遮音材は、空調、建材、什器、鉄道、工事、自動車など様々な分野で利用できるだけではなく、「通気性」を持つ遮音材であること、素材選択と加工自由度が高いことなどから、サステナブルな観点を取り入れることができる遮音材です。
4月26日(水)から28日(金)に実施される国際トレードショー「オルガテック東京 2023」に展示予定です。

開発背景

産業革命以降、大きな音を発生し続ける機械の増加、資本主義の発達にともなう生活の多様化によって、現代に暮らす私たちは、空調機器の騒音、建設作業の騒音、交通インフラの騒音、経済活動や家庭生活の騒音など、様々な騒音に悩まされています。
PxDTは、そのような課題を解決するために開発した音響メタマテリアル吸音材「iwasemi(イワセミ)」の販売を2021年から行う中で、「遮音」と「通気」の両立に課題を抱えているお客様の声に数多く接してきました。
たとえば、音を遮断したい場合でも、換気や機械の排熱のために音漏れの原因となる開口部が必要なケースや、車両の騒音を遮ろうとしても風圧の問題で防音壁を設置できないなど、「遮音」と「通気」の両立が求められるケースは多岐にわたります。
PxDTは、「社会的意義や意味のあるものを連続的に生み出す孵卵器となる」というミッションのもと、「遮音性能」と「通気性」の両立を目指した音響メタマテリアル遮音材を開発しました。

主な特徴

音は空気の振動によって伝搬するため、空気が通る隙間があるとその隙間から音が漏れ、周囲の騒音が問題となります。PxDTが開発した遮音材は、逆位相に散乱させる構造を持ったメタマテリアルを用いることで、入射した音波と逆位相の音波を生成し騒音を打ち消すことができるため、従来の技術では実現が難しかった「遮音性能」と「通気性」を両立することができます。

PxDTの音響メタマテリアル遮音材は、以下の特徴を有しています。

1. 高い「遮音性能」と「通気性」の両立
開口があっても高い「遮音性能」を実現できるため、換気時に発生する音問題を低減すると同時に、自然換気による消費電力削減などの副次的な効果も期待できます。たとえば、開口率50%の条件下のもと、30dB低減できることを確認できています。

2. 素材の選択自由度と加工自由度の高さ
構造や形状で「遮音性能」を発揮するため、構成する材料を自由に選択できます。部品点数を増やさずに既存の筐体に「遮音性能」を付与することや、間伐材や再生材を活用し、サステナビリティに配慮した製品の開発が期待できます。

3. 柔軟な遮音帯域
特定の周波数帯のみ「遮音性能」が上がる性質や、低周波から高周波まで万遍なく高い「遮音性能」を示す性質など、適用シーンに応じた柔軟な遮音特性を実現します。これにより不快な音だけを取り除くこともできれば、騒音の音量を小さくすることも可能です。

社会実装パートナー企業の募集

PxDTは、空調、建材、什器、鉄道、工事、自動車など様々な分野での社会実装に協力いただけるパートナー企業を募集しています。PxDTの音響メタマテリアル遮音材は、「遮音性能」と「通気性」を両立するだけではなく、サステナブルな観点を取り入れた社会実装が可能な遮音材です。
お問合せ先: https://pixiedusttech.com/news/contact/

PxDTの音響メタマテリアル遮音材は、4月26日(水)から28日(金)に実施される国際トレードショー「オルガテック東京2023」において展示予定です。展示会の詳細はオルガテック東京2023公式ホームページをご覧ください。
■ 展示会概要
名称:オルガテック東京 2023
日時:2023年4月26日(水)~28日(金)10時00分〜17時00分(最終日は16時00分まで)
会場:東京ビッグサイト 西1・2ホール(小間番号:E-14)
主催:ケルンメッセ株式会社、一般社団法人 日本オフィス家具協会
URL:https://www.orgatec-tokyo.jp/

今後の展望

PxDTは、騒音問題を解消すべく、計算機による高度な遮音設計技術を用いた革新的な遮音材を開発しました。PxDTでは今後も基本構造追加や標準製品の拡充、カスタマイズ品の開発などを継続して行い、幅広い分野の騒音課題/ニーズに対応することで、社会全体の騒音問題解消を推進してまいります。