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三次元物体認識のディープラーニングパラメータ量を約1/5に省規模化する手法DeepHolo を開発

三次元物体認識のディープラーニングパラメータ量を約1/5に省規模化する手法DeepHolo を開発

ピクシーダストテクノロジーズ株式会社 (本社:千代田区神田須田町、代表取締役:落合陽一)は、ホログラムとAI技術の融合による新たな三次元物体認識手法DeepHoloを開発しました。その速報をSIGGRAPH ASIA 2017にて発表することをお知らせします。 本手法を用いることによる効率向上により、従来手法適用には十分な計算機資源のなかった事業者も十分な精度を持つ三次元物体認識エンジンを構築できるようになることが期待されます。また、潤沢な計算機資源を持つ事業者では学習の高速化を期待できます。 今後、DeepHoloにもとづく革新的技術の開発と応用、そして社会実装を推進します。また、そのためのパートナーを募集しています。

研究の概要

■研究タイトル「DeepHolo ~ホログラム面によるEnd-to-Endの物体認識処理~」
これまでの物体認識の研究では、カメラで撮影した二次元画像にもとづいて機械学習する手法が主流でした。これに対して我々は、より情報量の多い三次元情報を取り扱いやすい形式に変換する手法を提案します。具体的には、三次元点群データを計算機生成ホログラ ムによって二次元面(ホログラフィックパターン)に変換します。このホログラフィックパターンをディープラーニングで処理することにより、従来手法 (必要パラメータ量が少ないことで知られるPointNet) の約5分の1のパラメータ量で同程度の分類精度が得られる ことを確認しました。
これまでは潤沢な計算機資源を用いた機械学習で物体認識の研究を行う傾向にありましたが、提案手法はその優位性を覆す可能性を秘めており、今までよりも省エネルギー・省スペースで、十分な性能の三次元物体認識エンジンを構築することが期待できます。 ホログラムにもとづくセンシング は既に知られていますが、深層学習のための物体認識の前処理としての三次元形状と二次元ホログラフィックパターンの採用はこの研究で初めて試みられたものです。今後、より高度なタスクへの適用を進め、順次論文等の形で発表し ていく予定です。

発表タイトル:DeepHolo: Recognizing 3D Objects using a Binary-weighted Computer-GeneratedHologram
[SIGGRAPH Asia 2017 Poster 発表プログラム]

ピクシーダストテクノロジーズ株式会社のミッション

IoT 時代を迎え、様々な道具がインターネット化し、ガジェットが生活の中にあふれています。我々はそういったモノ中心の IoT の在り方でなく、End to End の社会実装、人口減少や高齢など社会問題や企業のイノベーション開発の問題に具体的な解決策を打ち込み、計算機自然 (デジタルネイチャー) のビジョンを描くためにこのプロジェクトを立ち上げました。
コンピュータが自在に操作できる「場」や「空間」が問題を解決し、体験を向上させる、我々はそのため音、光、電磁波あらゆる波の合成技術、物性についてのデジタルファブリケーション技術や AI 技術を用いて制御し人類社会の貢献に努めていきます。社名の “Pixie Dust Technologies” とは直訳で「魔法技術」を意味し、魔法のように生活に溶け込むコンピュータ技術を開発していくことを表しています。

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