ダイバーシティ＆ヘルスケア領域での研究開発と事業化に取り組むピクシーダストテクノロジーズ株式会社（本社：東京都中央区、代表取締役会長CEO：落合 陽一、代表取締役社長COO村上 泰一郎、以下「PxDT」）と、ＳＯＭＰＯひまわり生命保険株式会社（代表取締役社長CEO：大場 康弘、以下「HL」）は、シオノギヘルスケア株式会社が販売するテレビスピーカー「kikippa（ききっぱ）」を用いたHLの保険契約者およびウォーキングアプリ「aruku  with ＳＯＭＰＯひまわり生命」(当時Linkx aruku（リンククロス　アルク）)利用者を対象とした、6か月間の受容性探索実験に関する研究（以下「本研究」）の成果を、第43回日本認知症学会学術集会において発表しました※1。本研究は、塩野義製薬株式会社と連携して実施され、自宅環境でのガンマ波サウンドの受容性と認知機能改善の可能性が探索されました。

「kikippa」概要

「kikippa」は、テレビなどの音声に独自のアルゴリズムによる 40Hz 変調を施した「ガンマ波サウンド™」に加工し出力するスピーカーです。工事や複雑な設定は一切不要で、誰でも簡単に操作できるよう、イヤホンジャックをつないでガンマ波サウンドボタンをONにするだけで、すぐに自然な40Hz変調音*「ガンマ波サウンド」を聞くことがでるようになっています。
*「40Hz 変調音」とは、40Hzの正弦波のような周期関数を用いた振幅変調により加工した音を言います。 

研究の目的

自宅におけるガンマ波サウンド聴取の受容性および意識に関する調査を実施すると共に、客観指標等の取得の実施可能性を確認することで、今後の研究およびサービスまたは商品開発のための指針とします。

研究内容\

単一群デザインとし、6ヶ月間の聴取期間の前後に客観指標評価および主観評価を実施
本研究は音源聴取の受容性検討を主目的としたもので、副次的に各種認知機能検査等の実施の可能性を確認しました。

実施期間：2023年9月～2024年3月

結果と考察

参加者40名のうち、日程調整が困難だった1名を除く39名が6ヶ月後の試験に参加しました。6か月間にわたり「kikippa」を使用し、その前後で受容性や認知機能への影響を調査した結果、以下の興味深い知見が得られました。

1.高い受容性

ガンマ波サウンドの6ヶ月間平均聴取時間は127.6分/日でした。このデータが示すように、個人宅におけるガンマ波サウンドの受容性は充分に高いようであったことが示唆されました。

2.認知機能や意識の向上

探索的な評価項目については、Pre-Post比較の結果、取得した7項目のうち、数字符号置換検査、老年期うつ検査、認知症意識対策行動に関する意識について、統計的有意なスコア向上が見られました。他方、脳トレーナー、複雑図形検査、手段的日常動作評価指標、歩数については有意な差は見られませんでした。今後、ランダム化比較試験において認知機能等の向上効果を検証する予定です。

ＳＯＭＰＯひまわり生命保険株式会社

ＳＯＭＰＯひまわり生命は、保険本来の機能（Insurance）と健康応援機能（Healthcare）を組み合わせた「Insurhealth®（インシュアヘルス）」を新たな価値として提供しています。2018年には、インシュアヘルス商品として「笑顔をまもる認知症保険」を発売しており、引き続き認知機能低下の予防やMCIの早期発見などに取り組んでまいります。 URL：https://www.himawari-life.co.jp/

参考

※1　6ヶ月間のガンマ波サウンド聴取の受容性と意識・認知機能等の改善に関する探索的研究. 日本認知症学会誌, Vol.38, No.4, p.709 (2024).

本件に関するお問い合わせ

ピクシーダストテクノロジーズ株式会社　広報担当
お問い合わせ：https://pixiedusttech.com/contact

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